成功事例で学ぶリファラル採用制度のメリット

効果的な採用手法であるリファラル採用制度は、多くの企業で導入されています。

その一方で、「リファラル採用制度がなかなか社内に浸透せず、メリットを実感できない」とお悩みの方も多いようです。

そこでこの記事では、我々イーラボ!の運営会社であるグローバルビジネスソリューション株式会社(以下、GBS)の実例をもとに、リファラル採用のメリットと進め方をお伝えします。

リファラル採用制度を検討している方のお役に立つ内容となっていますので、ぜひ最後までお読みください。

リファラル採用とは

リファラル採用とは、社内または外部の人物に、良い人材を紹介してもらう採用手法を指します。

リファラル(referral)には「求職者の紹介、推薦」といった意味があります。

リファラル採用のメリット

リファラル採用は、求人広告や人材エージェントによる採用と異なり、社員や関係者が自らのネットワークを通じて人材を推薦します。

推薦された人材には社内文化や業務内容についてある程度の理解を持っていることが期待できます。このため、従来の採用方法よりも採用後に適応しやすいとされています。

人事目線では、選考プロセスにおけるスクリーニングや情報収集が容易になるため業務効率の改善というメリットもあります。

効率的で低コストな採用が期待できるリファラル採用は、ぜひとも取り入れたい採用手法です。

リファラル採用の注意点

一方で、リファラル採用には注意すべき点もあります。

推薦者が自身の関係者を推薦する際に、感情的な結びつきや偏りが生じる可能性があることです。

正しく運用するには、制度を整えて公正な選考プロセスであることを従業員にも明示する必要があります。

また、どのような人材を期待しているかを明確にすることも重要です。

目標や目的を推薦者と共有し、信頼関係を構築しなければ、適切な推薦者と出会う機会が得られないからです。

リファラル採用の成功事例

リファラル採用とは、どういった採用手法なのかがわかったところで、ここからは成功事例をみていきましょう。

手前みそになりますが、我々イーラボ!の運営会社であるGBSのリファラル採用の実績をご紹介します。

リファラル採用の成功事例:GBS

GBSは2006年の創業以来、25名を超える社員がリファラル採用を通じて入社しました。そのうち20名以上の従業員が2024年現在も在籍しています。

通常の採用手法に比べて、リファラル採用で入社した社員の定着率は高く、在籍期間も長い傾向です。

リファラル採用制度の導入に至った背景

GBSがリファラル採用制度の導入に至った背景として一番大きな要因は、採用のマッチング促進です。

GBSの社員の多くはエンジニアですが、経験値のあるエンジニアの採用は非常に難しいのが現実です。広く知られている通り、日本のIT人材不足は深刻化からです。

一般的に、エンジニアに求められるのは「経験」と「コミュニケーション力」ですが、GBSの場合は「経営理念への共感」や「社風にあっているか」が重要項目です。

選考プロセスの中でこれらを見極めるのは簡単ではありません。

ウェブサイトや求人媒体、説明会などでも、社風を感じ取ってもらうための工夫をしています。ですが、求職者に社風を実感してもらうには、自社をよく理解している社員と直接話すのが一番です。

こういった背景から、GBSでは全社員にお願いした上で、リファラル採用制度を積極的に推進してきました。

データで見るリファラル採用のメリット

推薦者の立場

GBSの場合は、社員の関係者が多く入社しています。実にリファラル採用の92%の社員が推薦者です。一方、GBSのことを良く知る取引先や元従業員からの紹介という事例もありました。

紹介者の分類

リファラル採用がうまくいくかどうかは、従業員の協力が鍵であることは間違いありません。一方で、やむを得ない事情があって退職した元社員や、取引先の理解者が積極的に推薦してくれることもあります。

まずは社内外に広く、リファラル採用に力を入れていることを認知してもらうことが重要です。

推薦者と被推薦者の関係

さらに詳しく、推薦者と被推薦者の関係も調べたところ、以下のデータを得られました。

紹介者との関係

中途採用を積極的に行っているGBSの場合、前職の同僚に興味を持ってもらう事例が多くありました。

特に異業種で転職を考えている方などには、一般の採用手法ではアプローチできないことも充分考えられます。GBSにもリファラル採用だからこそ出会えた社員が多くいます。

リファラル採用後の定着年数

GBSでは、リファラル採用後の3年以内の離職は0件です。

離職率は業種や業態によって大きく変化しますが、GBSの場合は通常の中途採用と比較して、リファラル採用後の離職は少ないという結果が出ています。

こうした実績が、現在も積極的にリファラル採用を推進する根拠になっています。

リファラル採用を促進させるには?

GBSでは毎月の社員が集まる場で、リファラル採用への協力を仰いでいます

リファラル採用のきっかけはどこにあるかわかりません。

業務での関係はもちろん、プライベートのふとしたきっかけ、あるいは退職後の紹介というケースもありました。

どこで縁が生まれるかわからないこそ、社員への協力を継続的にお願いしていく必要があります。

より積極的に社員に協力してもらうには、これからの会社のビジョンを示した上でお願いするとよいでしょう。

リファラル採用制度は始めてすぐに効果が出ないこともありますが、継続的に発信していくことで本当に会社に合った仲間を集められます。

まとめ

いかがでしたでしょうか。この記事ではGBSのリファラル採用の実績を基に、リファラル採用のメリットを明らかにしてきました。

リファラル採用は普段採用業務に携わっていない従業員にも協力してもらう必要があるため、認知してもらうための努力が欠かせません。

より成果を上げるためには明確な目標設定や従業員が協力しやすくなるような仕組みも整備していく必要がありますが、まずは発信していくことが大切です。

この機会に改めて自社のリファラル採用制度の進め方について見直してみてはいかがでしょうか。

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執筆者プロフィール

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ムライ

e-Lab Web Directer / イーラボ! Project Leader
IT業界未経験ながら入社半年ほどで、新規事業の立ち上げメンバーに抜擢される。
ライター経験もあることから、イーラボ!では編集長を担当。
休日は格闘技観戦と麻雀。